短期目線で大復活が期待できる3銘柄

新型コロナワクチンの接種拡大とともに、いま化粧品株の大復活が期待されています。コロナ禍では、マスクをつけることが新たな日常となっており、口元が隠されることで口紅やファンデーションといった化粧品の需要は激減しています。合わせて外出自粛で家にいる時間が増えたこともあり化粧品業界は大きな逆風となっています。しかし今、コロナワクチンの普及とともに欧米ではマスクを外す動きが出ており、それとともに化粧品株に対する期待が強まってきています。

マスクを外す時代まもなく到来
短期目線で大復活が期待できる3銘柄
まとめ

マスクを外す時代まもなく到来

ワクチン接種の進んでいる米国の一部の州などでは、条件付きでマスク着用の義務を解除する動きが相次いでいます。
その影響を受けて今まで低調だった、口紅や化粧品関連の商品の売り上げが急増。2021年4月以降、米国では口紅の売り上げが前年同期比で80%増加しています。コロナ禍でマスク着用の義務化や外出が控えられたことで世界の美容業界は大打撃を受けていましたが、ワクチン接種など日本よりも経済回復が先行するアメリカではすでに復活の兆しとなっています。これまで口紅やチーク、ファンデーションなどに対する悪影響が大きかっただけに、今回の米国の化粧品売り上げの戻りはマスクを外すことで、再び需要が戻ってくる、ということを証明したともいえます。この観点から、世界的な指標として先行する米国に引き続き日本国内の需要回復、短期的な大復活が期待できるとして今化粧品関連銘柄に注目が集まっています。

短期目線で大復活が期待できる3銘柄

4927 ポーラ・オルビスホールディングス

しわや美白など機能性スキンケア商品を強みに中国で絶大な人気を誇っているポーラ・オルビスホールディングス。4月28日に発表した2021年12月期第1四半期（1-3月）の連結営業利益は、43億700万円（前年同期比2.1倍）と急回復しています。国内でECチャネルの強化が奏功し、海外でも中国ECや、韓国免税店で高成長を継続していることが業績に反映されています。2023年までに、中国に新たな店舗コンセプトを盛り込んだ販売店約30店舗を出店する計画を発表しており、オフラインの購買体験も充実させるなど中国戦略を加速しています。

時価総額6,718億円　現在株価2,932円

4936 アクシージア

中国市場を開拓しているマザーズ、アクシージアも存在感を高めています。アクシージアは2月18日に東証マザーズに新規上場したIPO銘柄で、化粧品と健康補助食品の製造・販売を手掛けており、強みとして中国向けが売上高の9割近くを占めています。2021年7月期の連結業績も急回復する見通しとなっています。

時価総額287億円　現在株価1,111円

4918 アイビー化粧品

関西を中心に化粧品の訪問販売を手掛けるジャスダック銘柄、アイビー化粧品の2022年3月期単独営業利益は、5億円と前期比約10倍の大幅増益を見込んでいます。前期は需要が低迷した化粧水「レッドパワー　セラム」「ホワイトパワー　セラム」などが利益を圧迫していましたが、今期は販売会社における流通在庫調整が進み回復傾向にあります。今年の秋に創業45周年を記念してスキンケア製品の発売を予定しており、このことも増益に寄与する見通しとなっています。株価は2017年5月につけた最高値から現在10分の1以下の水準となっており、業績急拡大への確信度が高まれば一気に上昇していくことが考えられます。

時価総額47.8億円　現在株価936円

まとめ

日本の化粧品は高機能で安心・安全と海外でも高く評価されており、外国人観光客によるインバウンド需要の高まりによる大復活が期待されています。国内首位の資生堂が発表した2021年第1四半期の営業利益は、108億8400万円（前年同期比67.6％増）と、日本を除いた中国や欧米など全ての地域でプラス成長へ転換しており、スキンビューティーブランドの販売が2ケタ増となっています。会社予想は営業利益270億円を見込んでいますが、市場は430億円前後への増額修正を予想するとの見方を示しています。経済正常化が進めば、女性の職場復帰による化粧品需要も大きく見込まれています。

順張り投資家とーま